真実と善と美

 日常の中で、見たり聞いたりした事について書いています。

ストレス解消法〜時代劇からワイドショーへ


 人間はただ何もせずにそこに座っているだけでも少しずつストレスを溜めていきます。

 人間、社会の中で生きていれば誰しもが必ずストレスを多かれ少なかれ溜めていきます。

 テレビが盛り上がっていた時代は尚更の事、家庭でのリラックスタイムはテレビが主役という所が多数で、今も昔もテレビ番組はストレス解消の一助を担うコンテンツである訳です。

 昔は時代劇が沢山放送されていて、内容はどれも共通して、悪役が何も罪もない人々に酷い仕打ちをして、人々はそれに抗う事もできず、絶望に打ちひしがれた姿を視聴者に見せて、そしてどこか自分の満たされない想いと共感する部分が可哀想な登場人物にもあって、それが尚更悪役への憎悪を湧き立たせます。
 そこで正義の味方が悪役を粛正して、それを見た視聴者は、心が晴れ晴れとするわけです。

 良いストレス解消のコンテンツだったと思います。

 しかし今はストレス解消の役目を時代劇からワイドショーがとって代わりました。

 時代劇よりも現実的で、事件の当事者の境遇と自分を重ね合わせ易く、他大勢と加害者を断罪する事で自分も正義の側に立っている気分になるのです。

 人は皆、悪役を探して、それを叩く事で鬱憤を晴らしているところがあります。
事件の悲惨さや哀れさをことさら強調して、被害者側の悲しみを増幅し、加害者への憎悪を高めてみんなで叩きまくる。

 タチが悪いのは、明確な悪役が居れば叩く事が出来るのですが、いない場合は自分達と違う人、自分達と違う考えを持つ人、自分達が信じてきた物事を変革させようとする人、自分達が価値があると信じてきた物事を否定する人を悪役に仕立てるのです。

それ健全とは言えるか?
いじめの構図と似てないか?


 ワイドショー好きや、テレビのニュースや週刊誌などで情報を得る人は気をつけたほうがいいと思います。
 情報を得ているつもりが、いつの間にか社会的イジメに加担しているかもしれないし、自分の満たされない想いを歪んだ手法で晴らそうとしているかもしれません。


 自分がどれだけストレスを溜めているかを自覚することは大事だし、それをどうやって解消するか、いつでもその手段を用意しておくことも大事だと思います。

 好きな事に打ち込んだり、気分が良くなる音楽や、笑えるコンテンツを楽しんだり、運動をしたり、健全なストレス解消法を自分なりに模索しておく事が、心身共に健全に保つ上で必要だと思います。