真実と善と美

 日常の中で、見たり聞いたりした事について書いています。

農林高校の生徒達


 私が住んでいる街に県立の農業高校があります。

 生徒は授業の一環として学校で作った味噌、ジャム、米、鉢物の花、クッキーもあったかな?野菜、果物などを、一輪車に載せて近所を売り歩いています。

 市内の小中学校にも担当の先生と訪れたりして、卒業生が来ると職員は皆喜んで買ってくれるみたいです。

 どこの家に声をかけるか?とか、どこの地域を歩いてみるとかは基本的に生徒が考えているみたいです。

 商品は質が良くて、いつも売りに来るのを待っているような人もいます。
 秋に行われる学校の学園祭的な行事では、肉やその他の農産物などを求めて列が出来るほど人気があります。

 商店街のイベントでも、農林高校として出店していました。生徒らは元気に声を出して活気がありました。

 生産から販売まで、どの程度生徒が携わっているかはわかりませんが、少なくとも、自分達で作った農産物を自ら売って歩いて、お客様の声を聞くというのは大変有意義な勉強だと思います。

 生徒達は買ってくれたお客様の声をどれだけ聞き取って、それを次の商品の生産に生かしているのかわかりませんが、それをきちんとやったらもっと勉強になるのではないでしょうか?

 先ずは目標を掲げることが大事だと思います。それが売り上げか、売り上げよりも商品の質を上げる事か、いろんな目標設定があるかと思いますが、いずれにせよ、「いつもと同じ様に生産して、商品化して、いつもと同じ様に売りに歩く」では成長しないと思うのです。

 生徒は3年間しか機会がありませんが、先輩達が残してくれた方法や考えなどをさらに磨き上げていくことができます。

 目標を設定する→生産方法を学ぶ→実践する→売る→評価する→より良い生産方法を学ぶ→実践する→新しい売り方を試す→評価する→…

 こうしたサイクルをしっかりと行っていれば、社会では即戦力になるのではないでしょうか?机上で経営や経済を学んだ大学生よりも、3年間自分で商品を作って売って歩いた高校生の方が採用されやすいと思います。

 またはすぐにでも何人かで力を合わせれば起業出来そうな気もします。

 農作物の貿易が自由化され、農業も何を作るか?誰に?どこに売るか?を農業に従事する一人一人が考えなければなりません。

 農業高校の生徒らが勉強していることはこれから必要不可欠な事ばかりです。ただ作るだけではダメだし、ただあるものを売るだけでは売れません。農業はどのポジションにいても、作って売るという全ての行程を考えなければなりません。従って農業高校での学びはこれからの農業を担うにあたり、とても有意義であると思うのです。

 これからの日本の農業を担っていくのは、農業高校に通っている生徒らはが中心になるでしょう。農業高校の生徒らの未来と、これからの農業に期待します。