真実と善と美

 日常の中で、見たり聞いたりした事について書いています。

出産後のおもいで

 今日は午後から休暇を貰って、妻と産婦人科のマタニティ教室へ行って来ました。

 お産に向けて徐々に実感が湧いてしました。

 一人目の時は、妻の実家のある大分市産婦人科で産みました。
 産まれて直ぐに新潟から駆けつけて、妻の実家にご厄介になると、出かけたり妻子に会いに行くのも足が無くて不便なので、病院に1週間ご厄介になる事にしました。

 産婦人科に男が1週間も寝泊まりして付き添うのもなかなか無い事ですが、ありがたかったです。 病院は大分市の繁華街近くで、役所へ行ったり駅周辺を散策したりして楽しかったです。
 しかし一週間も滞在してると気まずさもありました。

 ある日、妻がおっぱいマッサージを受ける為にその間部屋を追い出され、廊下の椅子に座って「通販生活」を読んでいると、周囲が慌ただしくなりました。
 ストレッチャーに乗せられた、とても苦しげな産婦が救急隊によって運ばれて行きます。
 先生や看護師が専門用語を矢継ぎ早に飛ばしながら走ってその後を追います。
  私の前には産婦の旦那さんと実の両親がとても緊迫した面持ちで半泣きです。私はそ〜っとその場を去ろうと思うのですが、左に母親、右に旦那さんにブロックされて動けません。
 こんな緊迫した状況で声をかけるなんてもってのほかで、ジッと「通販生活」に目を落としていました。

 やがて血まみれの先生が出て来て旦那さんに母の安全と赤ちゃんの無事の誕生を伝え、その場は歓喜と涙で溢れかえりました。
 違う部屋に搬送される為にストレッチャーで出てきた奥さんは酸素マスクを付けて意識も薄い様子でした。その手を握って労う旦那さんは号泣していました。

 その感動的な人間ドラマの一部始終を「通販生活」を見ながら長時間動けずにいた結果、一時的ではありますが、「通販生活」がお勧めするハンディクリーナーのスペックについてやたらと詳しくなってしまいました。

 いい思い出です。