真実と善と美

 日常の中で、見たり聞いたりした事について書いています。

武芸の共通点と真髄

 武芸には色んな武芸、剣や居合、槍、杖術、柔、拳法など沢山あり、流派も数多くの流派が現存します。 稽古をしていると、他の武芸や流派の経験者の方は稽古の中で自分が今までやっていた事との共通点などを発見することがあります。その発見は大なり小なり感動があるわけです。

 その事を聞かせてもらうんですけど、実はあまり感動も関心も大きくありません。「へー」という感じなんです。

 


 それはなぜかというともっとその武芸の深淵に共通点が存在するという事を知っているからです。それがどのような点で共通しているかは分かりませんが、必ず深く追求すればするほど多くの共通点があり、もっと深く理解すれば一つになるのです。

 


 どんな武芸でもいいんですが、一つでもその武芸の真髄に近づけば、この事を理解できると思います。

 


 ただしどんなにたくさんの武芸に触れても表面的な部分でしか理解していなければ、理解する事はないでしょう。

 武芸の真理に近づけば、天地の道理、乾坤の徳に触れることができます。そこまで垣間見ることができると、武芸の技巧や習熟度や強い弱い、上手い下手など、何の武芸だとか何流だとか武芸か茶道かとかどうでも良くなってきます。

 


 よく「守破離」という言葉を聞きますが、この中の「離」とはこういうことなんだと解釈しています。

 


 最近は武芸の動画がたくさん上がっていますけど、しょうもないものを習わないように気をつけましょう。

 


 武芸者にとって最も幸せなのは、偉大な師匠に出会うことであり、素晴らしい後継者に出会うことであり、私はそういった意味で幸せだと、私の結婚式の挨拶で師匠から言われたものです。