尊い幼い命が失われました。
亡くなった子ども達の父親である、逮捕された自衛官はどういう精神状態で家に火をつけたのか?衝動とはいえ何故そういう行為に走ったのか?これから調べが進むにつれて分かってくるかと思います。
世間はこの父親の行動を一方的に非難するばかりですが、この父親だってこんな顛末を望んでいたはずではありません。
この父親の心を救う手立てはなかったのでしょうか?
8人の子どもを抱える大家族だったそうで、父親はその身分から一家の稼ぎ頭だったかと思います。
ニュースによると父親は職場で悩みがあったそうです。
自衛官の生活は日常そのものが仕事です。職場の環境から身も心も完全に離れる事はなかなか難しかったのではないでしょうか?
そんな中、杵築市の自宅に帰る事は仕事から逃れて束の間の安息が出来る機会だったのではないでしょうか?
しかし家に帰ったら子育てに翻弄されている妻に相手にされない。
8人の子どもを育てているわけですからそれは当然の事と思います。
心身ともに疲れて唯一の逃げ場である自宅に帰ったのに、自宅での扱いがそれでは、積もり積もった心の何かが爆発してしまうのも察っする事が出来ます。
8人の子ども達を養うには多くの生活費が必要だと思います。
だからと言って奥さんの方も8人の子育ては相当に大変だったと思います。夫を心配している暇など無かったでしょうし、毎日が精一杯だったと思います。
父親は何故そこまで心身ともに限界を迎えてまでも自衛官を辞める事を考えなかったのでしょうか?
公務員の待遇は民間人に比べればとても恵まれています。公務員の待遇と比べたら、他の仕事の待遇は不満ばかりでしょう。
でも、問題はその待遇で自分が納得できるかどうかです。
公務員を辞めて他の職に就いたら生活レベルを格段に落とさなくてはいけない事になるかもしれません。
持っているものを手放して当たり前の生活を諦める事になるでしょう。
でも、それで自分や家族が納得すれば、なんら不幸せな事はないと思います。
公務員を辞めるというのは世間的に見れば勿体無い事だと思いますが、本当に嫌だったら辞める事を考えるべきです。
自分を殺し、我慢して、嫌な思いをし続けながらそれでも捨てがたい地位でしょうか?
子ども達にはクラブ活動や塾を諦めてもらう事になり、今までよりも生活のレベルを大きく落とす事になるでしょう。ギリギリの生活になるかもしれません。しかし、毎日子ども達と過ごし、妻の家事の手助けをし、妻と生活の苦労を労い合い、不便でも朗らかな暮らしができたのではないでしょうか?
この父親にとって人生の大切なものって何だったのでしょうか?最後の最後に守りたいものって何だったのでしょう?
何か大事な事を見失っていたのではないでしょうか?
“If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?”
もし今日が人生最後の日なら、今日やろうとしていることは、本当に自分がやりたいことだろうか? byスティーブ・ジョブズ