学校の校歌って学校の数だけあると思いますが、その歌詞を読むと素晴らしいものが沢山ありますよね。学校の成り立ちやその地域の特色を盛り込んだものから、最近のシンガーソングライターが作詞作曲したポップなものまで様々ですね。
最近、加茂市立加茂中学校の校歌の詩を読んだんですけど、素晴らしい詩でした。
一、自然の運行(うごき)君見ずや
「無為自然のうつろい(調和の復元作用)を見てみよという事。」
自由ながらに規律あり
「自由なようであるが自然の摂理、天地の大道、宇宙の法則に従っているという意。それは人間も例外ではない。」
私欲なければ平らかに
「自然の動きを私欲やエゴで曲げようとすれば無理が生じる。自然の動きは平然と行われて、自然に逆らわず自然の動きに従えばその恩恵を味方に付ける事ができるという意。」
花開きつつ紅葉つつ
「自然の中で生と死は永遠に繰り返されていく。」
四六時中を明け暮れて
「その自然の流れは絶え間なく続いている」
疲れを知らず天地の
大き姿を見よや君
「疲れも知らず止まる事のないその大いなる自然の姿を見よ」
二、月を流せる加茂川の
清き心を心にて
「月と水といえば「水月」、水面に映る月を表していて、本来なら静かな水面が月をあるがままに映すように、心も静かな水面のようであればあるがままを心に映す事ができるが、水面が波打てば月はその姿をそのまま映す事ができない。同様に心も乱れればあるがままを正しく心に映す事ができない。川は絶えず波打ってるので、月をあるがままに水面に映すことはないのだけれど、きっと校歌なので地元の加茂川を取り入れたかったのだと思う。
物事をあるがままに偏見なく捉える、清い心を持つべしという意。」
名も青海のいや深く
「青海、加茂の人間としてのアイデンティティを深く自覚せよ。(深くは海に掛けているのだと思う)生まれ育ったこの地、人への感謝。」
知行を磨き身を鍛え
「勉強し身体を鍛えよ。」
自然を友に高々と
民主の旗をおし立つる
「一番にある大いなる自然の力を友として、民主的な言動を示せ。(昭和23年に制定されたので時代を反映してるのだと思う)」
我等ぞ加茂の中学生
歌詞の一番は、青少年として、身の回りのあるがままの自然の大いなる力を感じよという意趣で、二番は中学生としての心構を説いた歌詞であると思います。
素晴らしい詩ですね。あくまで私個人の見解です。
母校の校歌も、子どもの頃には分からなかった事が、大人になってから読み返すと素晴らしさが理解できるかもしれませんね。